皆様、家訓はありますか?
先日、こんな話を聞きました。
大阪には、大阪「NOREN」百年会というのがあるそうです。
大阪商人の歴史と伝統を守りながら新しいものを生み出し、 大阪
の経済発展に貢献していくとの趣旨に賛同した創業百年以上の企業
が集まって平成2年11月に設立されたそうです。
創業百年ですので1913年(大正2年)以前に創業されており、会
員の会社の中には1500年代に創業もあり日本の企業はすごいなぁと
感じます。誰もが知っているような上場会社や地道にコツコツと続
けられている会社など様々です。
では、このような歴史の長い会社ですが何故成功し存続する事が
可能なのでしょうか??全社が全社そうではないと思いますが、長
く続く会社には社訓(家訓)があります。
創業者が考えたもの、家族経営でその社風の中から生まれたもの
などその家(会社)を守り立て存続させていくためにできたのでし
ょう。
長い時間の中で、創業当初の事業から変更し現在に至る企業やそ
のまま続けられている企業など現状はそれぞれ異なりますが、根本
(意思)の部分は変わりなく受け継がれています。これが成功の秘
訣なのかな?と感じました。
さて、個人(家)ではどうでしょうか?家訓?ってありますでし
ょうか?有名なところでいくと、毛利元就の3本の矢などは家訓に
あたるのでしょうか?
相続の関係で色々なご家庭のお話をお聞きしていると、歴史が長
いご家庭には存在している事が多いみたいです。書に書かれている
ものもあれば言い伝えで残っているものもあります。お墓をどう守
る?直系が途絶えた時はどうする?など様々です。
相続というと、どうしても財産の総額がいくら、誰にどう分ける
と一番税金が安くなる?どう分ければ今後もめない?といった事が
注目されがちです。しかし、本当に大事なのは先祖(故人)の意思
を受け継ぎ存続していく事ではないでしょうか?
もちろん、仕事柄、財産の総額がいくら、誰にどう分けると一番
税金が安くなる?どう分ければ今後もめない?といった事はアドバ
イスさせて頂きます。しかし、結局は残された人の意思によりどう
分配するかが決定されます。
有形のものは分配しないといけないですが、金額に換算できない
無形の家訓は一族全員に受け継ぐ事も可能です。先人の残した知恵
などは踏襲していくべきでしょう。
私も両親が元気なうちに、家訓?知恵?(無形のもの)を聞き、
子供たちに受け継げるようしていきたいと思います。
税理士 小谷昇